お知らせ

新年のご挨拶

 新年おめでとうございます。会員の皆様におかれましては、お健やかに新年を迎えられたことと、お慶び申し上げます。日頃より栃木県医師会の事業運営に対しまして厚いご指導を賜り心よりお礼申し上げます。

 日本医師会を中心に40団体で構成する国民医療推進協議会(平成16年10月発足)が令和元年12月6日に開催され、人生100年時代を迎えるときの医療をどのようにしたいか、国民とともに政府に対し求めていくこととなりました。その決議文では「幸福な国民生活を将来にわたりおくるためには、必要な医療・介護を安心して受けられるようにしなければならない。よって、持続可能な社会保障制度の確立に向けて、適切な財源を確保するよう、本協議会の総意として、強く要望する」との決議が示されました。まったくその通りで、全世代型社会保障は、このことに対し応えるべきであり、国民の負担を少なくすることを提唱しています。そのため医療介護費を少なくするため予防に力を入れています。すなわち健康で長生きすることとしています。しかし、健康で長寿なら医療・介護の需要は増加するとのデータが示されています。予防医療の推進、それ自体は良いと思いますが限界があり、高齢になれば医療費を大幅に削減する根拠はありません。それでは医療費の削減やムダをなくすためにはどうすればよいでしょうか。医療費を払うなら、質の良い効果の高い医療を受けたいと誰もが思います。しかし、どこにムダがあるのかは医療者にしかわからないことが多いです。このためには、かかりつけ医、看護師、薬剤師の連携によって解決する方法しかありません。ポリファーマシー、医療材料等はその典型かもしれません。これは医師がアピールすることが必要です。希少薬剤は別途ですが、費用対効果の有無の詮索が必要です。

 次に人口動態により医療介護費用について述べます。2015年を基点としますと2040年は県内の市町は宇都宮市、小山市、さくら市、下野市、壬生町以外30%以上人口減少します。25市町のうち11市町が医療需要も下降します。介護需要は2015年の基点以上です。このことにより地域医療構想を考慮しますと急性期医療から回復期、慢性期医療、在宅医療をどのようにするかを考えなくてはなりませんが、この構想における『病床の必要数』では回復期・慢性期医療も増加し、高度急性期、急性期が減少していくこととなっております。これによりますと2014年から2025年では2040床オーバーですが、直近で見ますと2017年から2018年では100床マイナスの状態です。現在の栃木県では高度急性期が減少し、急性期、回復期、慢性期が増加しています。地域医療構想調整会議では郡市医師会の会長先生の努力により、うまく調整されていると思っております。2019年9月6日の厚労省「地域医療構想に関するワーキンググループ」では、ダウンサイジングや機能転換も再編統合と解釈することでありましたが、9月26日に厚生労働省の再検証要請対象の公的病院424の医療機関が突然公表され、9分野と6分野において、JCHOうつのみや病院、NHO宇都宮病院が指名されてしまいました。これは平成29年6月のデータを基に作成されたものであり、JCHOうつのみや病院はすでに平成30年度にダウンサイジングされ、NHO宇都宮病院もダウンサイジング病棟転換に向けており、このままで存続が可能と思われます。ただし、この公表が突然であったため、厚生労働省は急遽全国各地でブロック毎に意見交換会を開催しましたが、各地の医療機関から厳しい意見が出され、関東甲信越ブロックでも同じような意見が出ました。今後、民間医療機関のデータが出されることにより、さらなる混乱が起きることのないように注視したいと思います。

 ご承知のとおり、地域医療連携推進法人(日光ヘルスケアネット)が昨年4月に発足し、同年12月5日に第1回の研修会が開催され、法人の目的の1つであります研修会が行われましたことは、この法人がうまく作用していくことと思われ、他の地域でも地域医療連携推進法人が出来ることを期待します。

 これからの医療・介護は「治す医療」から「治し支える医療」です。それは、自治体と郡市医師会、住民が連携して、地域医療を守っていかなければなりません。

 令和2年度の診療報酬改定率は本体+0.55%でした(2018年度は本体+0.55%)。これは働き方改革に対応するための人件費の増加分と思われますが、納得いきません。病院における仕事は増加していますので、もう少し上がってもよいと思います。

 診療報酬改定で医科1.0の割合をもう少し増加し、薬剤を少なくする方策を考えるべきであります。

 又、75歳以上の窓口2割負担や、受診料定額負担には、高齢者の受診抑制に繋がり、反対は当然であります。今回の改定は患者に大きな影響を与えると思われます。新年の挨拶は多くの反対事項や要望事項にて述べましたが、会員の皆様の御指導とご協力を得て、災害のないすばらしい年になることを心より祈念申し上げて新年の挨拶といたします。