第5号 平成11(1999)年3月15日発行


平成10年度第6回役員会報告(3月8日午後6時30分〜10時)
 

出席理事役員

黒須・松村・村井・大野・戸村・尾形新・阿久津正美・小林祐・斉藤・小林正・池田・尾形直・瀧澤・西川・橋本・大島(火災)・中川(火災)・桜岡事務長

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 議題と討論の内容について報告します。

議題(1)決算と予算について
 大野会計担当理事から、平成10年度塩谷郡市医師会決算書と予算書の説明があり了承されました。
議題(2)火災互助会の決算について
 これも大野互助会会計から説明があり了承されました。利息が少なく、運営が苦しい状況です。
議題(3)火災互助会の展望について
 火災互助会の存続について、3月の互助会総会で決めましょうということになりました。
議題(4)塩谷郡市医師会史について
 3月15日に、医学史編纂委員会を開催し、具体的な内容を詰めるというお話が斉藤編纂委員長からありました。
議題(5)介護保険に対する栃木県医師会の対応について
 第2回郡市・大学介護保険担当理事連絡会(2月26日)の報告があり、介護保険の取り組み方について、日医、県医師会などの考えを、尾形直三郎介護担当理事から説明がされました。詳細は別掲。
 また、かかりつけ医意見書の書き方についての勉強会を開いたらどうかという意見があり、瀧澤学術委員長から10月に予定している旨のお話がありました。もっと早くならないかという意見もありました。
議題(6)その他
 朝日生命の拠出型企業年金保険の予定利率が本年4月1日から2.5%から1.5%になるので了承願いたいという文書が届きました。時節柄致し方ないことではあります。

第305回塩谷郡市医学講座の概要 小林医院(喜連川町) 小林正樹(学術委員)
日時 平成11年2月16日午後7時〜
場所 氏家保健センター
主題 「スギ花粉症と鼻粘膜の過敏性」
講師 獨協医科大学耳鼻咽喉科教授 馬場廣太郎先生
 目や鼻を真っ赤にしながら「先生、今年もです」「今年もですか」と決まり文句を繰り返す、スギ花粉症の診察室光景が今年も再びやって来た。
 馬場教授をお招きし最近の知見についてのご講義をお願いした。症状の悪化はアレルゲンの増加と鼻粘膜の過敏性の亢進により左右される。極く少量の花粉でも連続負荷により鼻粘膜の過敏性が増大し、症状が憎悪するケースが少なくないと強調された。各年代のスギ花粉に対する抗体保有率は7〜8歳で急激に増加していることから、この年代が発症の分岐点となる。さらに、同年代のダニに対する抗体保有者の7〜8割がスギの抗体を保有していることから、ダニとの関連性を教えられた。乳幼児期からより良い住環境の下で、ダニに感作されないような対策が望まれる。
 ご講義は長時間にわたり、また多くの質問にも分かりやすく丁寧にご教示いただき、参加者に深い感銘を与えた。
 今回の参加者は22名と最近の講座では多い方でしたが、今後さらに多くの先生方のご来講をお願いします。

第2回郡市・大学介護保険担当理事連絡会(2月26日)の報告 尾形クリニック(矢板市) 尾形直三郎
1.介護保険制度の審議状況について
 要支援・要介護認定基準(審議中)
 介護保険事業計画の基本指針(審議中)
2.平成10年度要介護認定等モデル事業結果について
3.平成10年度要介護認定等モデル事業に関する問題点・意見について
4.都道府県医師会報告
 1)大分県−−介護認定審査会への対応
  各医療圏ごとに介護保健対策委員会を設置
  介護認定審査会への出動医を登録
  プール制、当番制、ローテート制
  行政との対応−−医師会が窓口となる
  介護認定審査会出動報告書
 2)広島県−−特別な医療の評価
  医療項目を介護料に盛り込むことは難しい
 3)福島県−−平成9年度モデル事業との比較
  各地区での一次判定の変更率は1.1〜25.9%
  その理由として
  @要介護状態区分の基準や定義が明確でないため、各審査委員が共通の判断基準を持っていない
  A不適当事例による規制が多いため
 4)熊本県−−介護支援専門員の養成について
  ケアマネージャーの実務研修を巡り、行政と対立。審査会への出席を差し控えた
5.要介護認定のためのコンピュータソフトについて
  日医はソフトの開示を厚生省に求めたが拒否された
  日医総研はソフトを解読し一次判定ロジックの問題点と今後の対策を示した。(**欄参照)
6.各郡市医師会の対応
 1)安蘇郡市
  対策委員会(15名)を設置→研修、啓蒙
  行政は必ず対策委員会に情報を提供する
 2)栃木市
  行政との意見交換−−1回/月
  審査会5チーム
  登録制
  指定−−無行政と一体となりかかりつけ医紹介システムを作る
  郡市医師会レベルでかかりつけ医勉強会
 3)宇都宮市
  新卒の社会福祉士が資格を持っているという理由だけで調査員になることは経験がないので心配だ
  情報開示→審査会は傍聴可
7.県医師会の対応
 1)かかりつけ医意見書、審査会出席などの報酬については、各々の医師会で行政と折衝して欲しい
  『県医師会の基準案を示して欲しい』との要望で独自の案を作る予定
 2)各医師会主導で住民へのPRに努めてほしい
8.今後の課題
 1)各医師会が独自で対応するか?
 2)勉強会
  郡市医師会、各医師団で対応?
  かかりつけ医意見書の書き方→マニュアル化
  ケアカンファレンス−−医師会(団)主導で
 3)審査会メンバー
  登録制、当番制、全員参加?

事務局よりお知らせ
◎日本医師会から下記ビデオが送付されてきましたのでご希望の方は事務局までご連絡下さい。
 内分泌疾患シリーズ 男性性腺機能低下症(男はいつまで男たりうるか)
◎第52回塩谷郡市医師会定時総会並びに
 第37回塩谷郡市医師会火災互助会定期総会
  平成11年3月31日(水) 6:30〜 於 氏家町保健センター
◎次回医学講座は4月20日(火)19:00〜
 演題は閉塞性肺疾患の診断・治療と問題点
 詳細は次号医師会だよりにて

新入会員紹介
 村井成之先生(矢板南病院外科医長) 昭和36年3月2日生
 昭和61年獨協医科大学卒

21世紀の新しい社会に向けた医療保険制度のあり方について  共催 塩谷郡市・那須郡市医師会
講師 梅田 勝(厚生省保険局医療課企画室)
日時 平成11年4月10日(土)P.M. 6:30
場所 イースタンホテル(矢板駅東側)
入場 無料
経歴
昭和55年4月 東京大学医学部卒
昭和58年4月 厚生省入省
昭和58年4月 厚生省医務局総務課医療システム開発室
昭和59年6月 厚生省健康政策局総務課医療技術開発室
平成 6年4月 宮崎県環境保健部長
平成 9年8月 厚生省保健医療局結核感染症課感染症情報管理官
平成10年7月 厚生省保険局医療課企画官

 

**(上欄より)
一次判定ロジックの問題点
1.有効性・信頼性の問題
 @モデル構築に使用したN数は約700人(施設で問題行動のなかった方)。Nが少なすぎるため、平均ケア時間の算出に、科学的根拠が乏しい。
 Aモデルの作成手法が統計的手法に終始し、介護現場の専門的意見が反映されていない。
 B「特別な医療」の取り扱いが不適切である。
2.適用可能性の問題
 @Nが少なすぎるため、適用上の問題が生じる可能性が高い。
 Aモデルの設計があくまでも施設ケアをベースにしたもので、在宅ケアとの整合性がとれていない可能性がある。また、その検証も実施されていない。
 B73の調査項目の区分の表現に曖昧な部分があるため、判定結果が変わる可能性がある。
3.説明責任の問題
 @専門家からみて、73の調査項目から想定する状態像と要介護時間の関係が対応づけられないため、利用者に対し、説明が出来ない。
 A要介護度に重大な影響を及ぼす項目に偏りがあるため、モラルハザードを生じる恐れがある。

今後の対策
1.一次判定と二次判定の位置づけについて
 @一次判定には推定の限界がある。その限界を明確にした上で、当面、二次判定を重視した仕組みを構築する。そのために、状態像を基準とした二次判定基準を早急に作成する。
2.ケア時間の収集作業について
 @Nの数を増やし、推定精度を高めるため、施設・在宅を問わず適用できるケア時間の収集を行う。
3.推定モデルの作成について
 @どの統計手法(樹形モデル、重回帰モデルなど)を使うにしても、モデル構築を行う際に、臨床的な評価が行われる体制を構築する。